効果的な社員教育の目的と方法
企業の業績アップのためには、社員の成長が必要不可欠です。その一方で、社員の能力を伸ばす教育に力を入れる一方、思うように育成が進まないことに悩みを抱える経営者やマネジャーも少なくありません。
社員教育を成功させるためには、どのような取り組みが必要なのでしょうか。この記事では、集合研修だけではない、有効な社員教育の方法についてご紹介します。
要点1 |
入社時、配属時、昇進時など、教育が必要なタイミングがある |
要点2 |
コロナ禍において、e-ラーニングの導入が進んだ |
要点3 |
教育方法は目的とタイミングに合わせて選ぶ必要がある |
目次[非表示]
- 1.社員教育の目的と効果
- 1.1.社員のスキルアップ
- 1.2.企業の理念浸透
- 1.3.コンプライアンスの遵守徹底
- 2.社員教育が特に必要なタイミングは?
- 2.1.新入社員の入社時
- 2.2.部署異動が発生したタイミング
- 2.3.昇進時
- 3.社員教育の代表的な方法
- 3.1.OJT
- 3.2.研修などのoff-JT
- 3.3.e-learning
- 4.社員に自律的な学習を促すflier法人版
- 5.まとめ
社員教育の目的と効果
社員教育は具体的にどのような成果を期待して行うものでしょうか。まずはその目的と効果について解説します。
社員のスキルアップ
スキルアップは、社員教育の最も一般的な目的の一つといえるでしょう。
求められるスキルは、所属する部署だけなく、役職やポジションによっても異なります。それぞれの立ち位置においてベストなパフォーマンスを発揮させるためにも、その時々で必要なスキルを身につけさせる必要があります。
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社員に身につけてもらうべきは、特定の業務に必要なスキルにとどまりません。社員それぞれが自分のキャリアについて主体的に考えて行動できることをめざす、キャリア開発の教育も、近年注目されている項目の一つです。
企業の理念浸透
社員は企業の一員として、企業の目的を達成していくことが求められます。企業がどんな方針で活動し、どんな成果を上げたいのかという、いわゆる企業理念を社員に浸透させることも、社内教育の一つです。
社員への教育を通して、自社の理念を浸透させることで、社員それぞれが自発的に理念に沿った行動をとれるようになるでしょう。
コンプライアンスの遵守徹底
コンプライアンスは、企業が守るべき法令や社会規範全体を示す言葉です。コンプライアンスに反する行動は企業のイメージを大きく損ねてしまうため、社員一人ひとりがコンプライアンスを遵守しなければなりません。
社内におけるパワハラやセクハラも、コンプライアンス違反として厳しく糾弾されるべき対象です。各社員がコンプライアンスに対する意識を高く持ち、トラブルを起こさないような教育が重視されています。
社員教育が特に必要なタイミングは?
上記に挙げたように、社員教育の方向性はスキル面だけでなく、姿勢や意識など広範囲にわたります。社員のあり方を大きく左右する社員教育は、主に次のようなタイミングで必要とされます。
新入社員の入社時
社員教育が実施される代表的なタイミングは、入社時です。特に学生から社会人となった就職直後は、社会人としてのマナーや基礎知識、自社の文化や考え方をインプットする必要があります。
社員が活躍できるかどうかを左右する、非常に重要な社員教育となりますので、どの企業も非常に力を入れています。
部署異動が発生したタイミング
企業においては、配属される部署によって必要とされるスキルが異なります。営業部なら営業のための心得やトーク術、経理部なら数字の読み方や帳簿の付け方など、それぞれの部署で異なるスキルを身につける必要があります。
部署異動が発生した場合には、異動先で必要なスキルを獲得しなければなりません。それぞれの場所で求められるスキルを習得するために、OJTや研修といった方法での社員教育が求められます。
昇進時
役職がついたときなど、社員の昇進時も社員教育のタイミングです。
プレーヤーとしてどんなに優秀でも、リーダーとして同じように優秀であるとは限りません。プレーヤー時代の経験やスキルを十分に発揮できるよう、現場をひっぱるための知識やスキルを教育することが望ましいでしょう。
以上の3つが、特に教育が必要になるタイミングです。このようなタイミングでは、企業から積極的に学習の機会を提供したとしても、十分ではないケースも多々あります。社員自らがいつでも主体的に学べる環境を作っていくことにも、同時に取り組んでいくといいでしょう。
社員教育の代表的な方法
社員教育は、実施したいタイミングがさまざまであると同時に、教育方法も多岐に渡ります。社員教育の成果を最大化するために、適切なタイミングに適切な教育方法を選択しましょう。
OJT
現場で実際に仕事をしながらスキルを身につける「OJT(On the Job Training)」は、社員教育の代表的な手法です。業務に取り組みながら上司や先輩から直接指導を受けることで、技術や知識を得ます。
一般的には、一人の社員に一人の教育係がつき、一緒に業務を行いながら経験を積んでいきます。
『対話型OJT “主体的に動ける部下”を育てる知識とスキル』
たとえば『対話型OJT “主体的に動ける部下”を育てる知識とスキル』では、部下と信頼関係を築き育成していくOJTの手法や考え方が紹介されています。
効果を最大化するために、育成を担当する人の腕に任せきりにするのではなく、既に確立されているノウハウをベースにするとよいでしょう。
研修などのoff-JT
研修は、講師や指導員による座学を中心とした教育です。上司や人事部が講師となる研修の他、専門の外部講師を迎えるものもあります。
こうした研修は、企業の理念や歴史といった企業特有の情報や、ビジネスマナーや業界全体の知識など、その企業で働くための基礎知識を身につけるために有効な研修方法です。また講師一人で複数人に指導できるため、OJTに比べコストを大きく抑えられるメリットがあります。
off-JTの形式は必ずしも研修のみではありません。近年、社内読書会などを積極的に企画する企業も増えています。書籍の内容をインプットし、業務に生かせる学びや気づきをアウトプットすることで、知識の定着が期待できます。
規模を問わず実施でき、講師が不要なのも大きなメリットです。
e-learning
インターネットを通じた電子教材で学べるのがe-learningです。時間や場所を問わずに学習できるため、特に内定者研修で多く取り入れられています。また対面する必要がないことから、コロナ禍において利用する企業が急増しています。
研修事業者のサービスを利用するケースが中心ですが、専門的な事業を展開する企業では独自の教材を使用するケースもあります。
社員に自律的な学習を促すflier法人版
最後に当社フライヤーが提供するサービス「flier法人版」を活用した社員教育についてご紹介します。
flier法人版は、2,700冊を超えるビジネス書の要約を自由に閲覧できるサービスです。業界を問わず活用できるさまざまな知識や情報を短時間でインプットできるため、学習効果は抜群。社員の知的好奇心を刺激し、自律的な学習を促せます。読解力や分析力といったビジネススキル向上の研修にもぴったりです。
また要約を読んで終わりではなく、概要を把握してから実際の書籍を読むことで、効率的な読書が可能に。
管理者から貸与するアカウントは、もちろん社外でも利用可能です。新入社員や内定者、新リーダーなどの研修を効率よく行うためにも、ぜひflier法人版の活用をご検討ください。
まとめ
社員教育は企業の成長に欠かせません。企業の理念を身につけさせ、業務の遂行に必要なスキルを習得させることで、戦力として活躍できるようになるでしょう。
教育は、タイミングと方法が重要であり、そのどちらが欠けてもよいものにはなりません。社内で行うだけでなく、外部の研修機関や学習サービスを利用するなど、社員をよりよく成長させられるような教育を計画してみましょう。
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