営業ヒアリングの基本!目的からスキルアップ法を解説
営業においてヒアリングはとても重要な要素です。顧客の声に耳を傾けニーズを見つけることが、よりよい営業成績に繋がります。
営業ヒアリングのスキルアップには何が必要なのでしょうか。今回はセールスパーソン必須のスキルである営業ヒアリングのスキルアップ法についてご紹介します。
要点1 |
営業ヒアリングは、良い提案をするために必須のプロセスである |
要点2 |
何よりも傾聴する姿勢を崩さない事が大切である |
要点3 |
ヒアリングスキルを向上させるには、日々の学習の積み重ねが大切である |
目次[非表示]
- 1.営業におけるヒアリングの目的とは?
- 1.1.相手との関係構築
- 1.2.顧客の課題を整理する
- 1.3.提案内容の質を向上させる
- 2.営業ヒアリングで活用するフレームワークの一例
- 3.営業ヒアリングのポイントと注意点
- 3.1.事前準備はしっかり行う
- 3.2.傾聴する姿勢を崩さない
- 3.3.相手の課題を掘り下げる
- 4.ヒアリングのスキルを向上させるには?
- 4.1.ロールプレイングを行う
- 4.2.日々の学習を積み重ねる
- 5.営業マンの自発的な学びを促す、flier法人版とは?
- 6.相手の目線に立った、建設的なヒアリングを
営業におけるヒアリングの目的とは?
多様化が進むビジネス現場においては、顧客のニーズも多様化しています。顧客それぞれが異なる要求をする営業現場において、営業ヒアリングはどのような役割をもつのでしょうか。
相手との関係構築
営業と顧客の関係は、最初からできあがっているものではありません。初対面に近い状態ではお互いのことを知らず、緊張感を伴う商談になってしまいがちです。
ヒアリングでは相手に質問を投げかけ、それをきっかけにお互いの情報を開示することが必要です。私的な話からビジネスの課題までさまざまな話をする中で、徐々に緊張も解きほぐれていくでしょう。ヒアリングは顧客との関係をスムーズにする潤滑油の役割ももっています。
『トップセールスが使いこなす!“基本にして最高の営業術”総まとめ 営業1年目の教科書』
営業職初心者のための書籍『営業1年目の教科書』でも、相手と関係を構築するために積極的に自己開示することを勧めています。相手の話を引き出すために、まずは意識的に営業側から自分の情報を開示していきましょう。
顧客の課題を整理する
多くの顧客はさまざまな課題を抱えていますが、すべての課題を把握できているとは限りません。営業マンは顧客がどのような課題を抱え、何を解決したいのか、ヒアリングを通して隠れた課題を明らかにしましょう。
顧客自身もヒアリングを受けることで、現在認識している課題を整理し、未知の問題に気づけるかもしれません。
提案内容の質を向上させる
ビジネス現場の多様化が進んだことで、同業種内の企業それぞれが抱える課題も複雑化しています。ある企業に効果的だった提案がそのまま他社で通用するとは限らず、ピントを外した印象を与えてしまうことも珍しくないでしょう。
ヒアリングでは、その企業のビジネス環境を掘り下げ、その企業だけが持つ課題を明らかにします。課題の明確化により対策も明らかになります。しっかりとしたヒアリングによって、その企業が求める提案をピンポイントで行うことができるでしょう。
営業ヒアリングで活用するフレームワークの一例
営業活動においてヒアリングは非常に重要ですが、何でも闇雲に聞けばいいというものではありません。より効率よく、効果的に課題を引き出すために、フレームワークを意識したヒアリングも覚えておきましょう。
BANT
主に法人営業で使われるフレームワークのひとつが「BANT」です。対象企業の売り込み先や導入の可能性を図るために必要な4つのキーワードの頭文字を取っています。
Budget = 予算
Authority = 決裁権
Needs = 必要性
Timeframe = 導入時期
顧客の懐事情や売り込み先、売り込む時期といった情報を引き出すことで、より確度の高い営業を行えます。
SPIN
ヒアリングの基礎ともいえるフレームワークが「SPIN」です。顧客の課題に対し、順を追って話を進めることで、テーマをじっくりと掘り下げることができます。
Situation = 状況質問
Problem = 問題質問
Implication = 示唆質問
Need payoff = 解決質問
ヒアリングを受ける顧客側も、順番に話しながら、気がついていなかったポイントに気づくこともあり、課題を明確にしてくれる営業マンへの信頼を高めることでしょう。
営業ヒアリングのポイントと注意点
効果的なヒアリングを行うには、先にご紹介したフレームワークを活用する前に、最低限の心構えが必要です。
事前準備はしっかり行う
ヒアリングの前にはしっかりと準備を行っておきましょう。相手の業界に関する基礎知識、会社の規模、事業内容など、商談の基礎となる情報は押さえておくべきです。基礎的な情報がないままヒアリングに入ると、掘り下げるべきポイントを理解できないばかりか、相手からの信頼を得ることも難しくなるでしょう。
『コンサル一年目が学ぶこと』
各界で活躍するコンサルタントへの取材を通してまとめられた書籍『コンサル一年目が学ぶこと』でも、「はじめに仮説ありき」という考え方の重要性が語られています。事前の準備とそれを元にした仮説検証は、コンサルに限らず営業のシーンでも非常に大切な要素といえます。
傾聴する姿勢を崩さない
ヒアリングでは何より傾聴する姿勢を大切にしましょう。自分が上手に話す話術ばかりに気を取られる営業マンは少なくありませんが、商談の主役はあくまで顧客です。自分の話ばかりを押しつけず、気持ちよく話してもらえるような環境を作るように心がけましょう。
相手の課題を掘り下げる
顧客のとの商談の中で気になるポイントが出てきたなら、その話を掘り下げていきましょう。顧客が「人手が足りなくて大変」という話をしたなら「大変ですね」で終わりにしてはいけません。なぜ人手が足りないのか、一時的なものなのか、システムやサービスの導入で改善できるのかなど、話題を掘り下げることで商談のチャンスが見えてきます。
ヒアリングのスキルを向上させるには?
ヒアリングの大切さを理解できたなら、あとはそのスキルを向上させるだけです。ヒアリング力はどんな方法で向上させることができるのでしょうか。
ロールプレイングを行う
スキルの向上には何より練習が効果的であり、ヒアリングも練習によってスキルを伸ばせます。先輩や上司、同僚にお客様を演じてもらうロールプレイングは、模擬ヒアリングとしてオススメの練習法です。終わった後はフィードバックをもらい、良かった点・悪かった点を踏まえて練習を繰り返すとよいでしょう。
日々の学習を積み重ねる
聞き上手と言われる人の多くは、非常に豊富な知識を持っています。知識の幅が広いからこそ、顧客との話を弾ませられるのです。
その知識は業界の情報のような直接的なものから、ビジネスマンの関心事になるような経済ニュース、芸能やエンタメなどの雑談的な話題まで、広ければ広いほどよいでしょう。そうした知識は毎日の学習によってのみ積み重ねられますので、毎日少しずつでも学習する習慣が大切です。
営業マンの自発的な学びを促す、flier法人版とは?
最後に当社フライヤーが提供するサービス「flier法人版」を活用したヒアリング力強化についてご紹介いたします。
flier法人版は、2,700冊を超えるビジネス書籍の要約を自由に閲覧できるサービスです。業界に紐付く専門知識から経済情報、流行のニューストピックまで、幅広い情報を1冊あたり約10分で学習できます。
ヒアリングに使える幅広い知識を短時間で取得できるのはflier法人版の大きなメリット。また学んだ知識やヒアリングでの実績をメンバー間で共有できる学びメモを活用すれば、営業チーム全体のヒアリング力の向上にも役立ちます。
ヒアリング力アップに向けたインプットには、ぜひflier法人版をご利用ください。
相手の目線に立った、建設的なヒアリングを
ヒアリングはただ顧客の話を聞くだけでも、営業が話すだけでもいけません。顧客の話に耳を傾け課題を洗い出し、顧客のメリットになるような提案に繋げられるのが理想的なヒアリングです。
営業で使えるヒアリング力は、短時間で簡単に身につくものではありませんが、フレームワークの活用や学習の積み重ねにより、着実に伸ばせるスキルといえます。
建設的なヒアリングを実現できるよう、ヒアリングのスキルを伸ばしていきましょう。
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