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キャリアデザインとは?企業が従業員に提供するべきことを解説

人材育成の一環として、近年では社員の「キャリアデザイン」を支援する動きが広がっています。今回は、社員の働き方や成長度合いに影響を与えるキャリアデザインの意味と役割、そして企業の姿勢について解説します。

要点1
不確実性が高い時代において、キャリアデザインは重要な役割を持つ
要点2
キャリアデザインの支援は、企業と従業員双方にメリットあり
要点3
社外のリソースも使い、従業員のキャリアデザインをサポートしよう


目次[非表示]

  1. 1.そもそもキャリアデザインとは?
  2. 2.なぜキャリアデザインが重要視されているのか
    1. 2.1.不確実性が高いVUCAの時代
    2. 2.2.社会の変化による、雇用の変化
    3. 2.3.従業員エンゲージメント
  3. 3.企業が社員のキャリアデザインを支援するメリット
    1. 3.1.組織の人材強化
    2. 3.2.優秀な人材の確保
  4. 4.社員のキャリアデザインを支援する例
    1. 4.1.社内キャリア相談
    2. 4.2.人事制度のフレキシビリティ
    3. 4.3.自律的なキャリア形成のための教育
  5. 5.flier法人版は社員の自律的な学習を支援
  6. 6.まとめ


そもそもキャリアデザインとは?

キャリアデザインとは、従業員一人ひとりが、自分が望む職業人生(キャリア)を主体的に構想し、それを実現するための道筋を設計(デザイン)することを指します。

これまでに培ってきた経験やスキルの先には何があるのか。自分はどんなライフスタイルを実現するために働きたいのか。自分の市場価値や人生における目標を踏まえながら、仕事の現場で実現したい将来像や、そこに向かう道筋をはっきりと形作ることが、キャリアデザインの目的といえます。

なぜキャリアデザインが重要視されているのか

今なぜキャリアデザインが重要視され、企業から注目を集めているのでしょうか。その背景には、不安定な社会情勢に対する備えや、先行きが見えない時代を生き抜こうとする従業員の思いがあります。

不確実性が高いVUCAの時代

現代はVUCAの時代(Volatility=変動性、Uncertainty=不確実性、Complexity=複雑性、Ambiguity=曖昧性)と呼ばれるほど、将来の予測が難しいといわれています。あらゆることが目まぐるしく変化し続け、企業も将来を予測できず、従業員の生活を生涯保証することが難しくなりました。

従業員は、自分の人生を会社に委ねるのではなく、自らの手で切り開いていく必要に迫られています。転職や起業といった選択肢も含め、自らの意志でキャリアをデザインする力を身につけることが求められているのです。

社会の変化による、雇用の変化

グローバル化や少子高齢化など、社会情勢は刻々と変化しています。ビジネスの現場においても、IT化の加速やテレワーク推進、雇用の流動化など、多くの変化が起きています。

日々の変化に対応するだけでなく、社会の大きな流れに即して一社の雇用に頼らないキャリアを構築しなければ、生き残りそのものが難しくなってきています。

『ゆとり世代はなぜ転職をくり返すのか?』

本書は、転職を繰り返す若い世代へのインタビューをもとに、若者のキャリア意識について分析します。終身雇用が当たり前だった世代からは「1つの仕事が長続きしないゆとり世代」と否定的な印象を抱かれがちです。しかし、その背景にある社会情勢が理解ができれば、その印象がガラッと変わることでしょう。

従業員エンゲージメント

雇用の流動性が増す状況下でも、成長する会社は従業員のエンゲージメントを高く維持し、成果を上げ続けています。社員が自らのキャリアデザインの中に現在の会社で働くことを肯定的に捉えられるかは、企業が自分のキャリアを大切にしてくれているという実感が持てるかにかかっています。

優秀な人材を確保するためにも、キャリアデザインに対する手厚いサポートや、納得感のあるキャリアの提示は、企業にとって重要な施作のひとつとなっています。

『 組織の未来はエンゲージメントで決まる』

従業員のエンゲージメントを高める方法に、唯一の正解は存在しませんが、先進的な取り組みを行う企業の実例は大いに参考になるはずです。『組織の未来はエンゲージメントで決まる』では、多くのの企業のエンゲージメント向上のための取り組みが紹介されています。

企業が社員のキャリアデザインを支援するメリット

従業員のキャリアデザインの支援に力を注げば、企業には相応のコストがかかります。それでもキャリアデザイン支援が重要だと考えられるのは、コストに見合った大きなメリットがあるからです。

組織の人材強化

従業員のキャリアデザイン支援は、人材の強化に繋がります。個人のキャリアデザインと企業側が求める人材像の接点を探ることで、従業員にとっても納得かんのあるかたちで、企業にとって必要な人材を増やすことができます。結果として、組織全体が強化されていきます。

企業主導によるキャリアデザイン支援は、組織目標の達成基準や人事評価にも活用でき、コストに対するリターンは十分期待できるでしょう。目標が明確になれば、従業員それぞれのモチベーションアップにもつながります。

優秀な人材の確保

企業主導によるキャリアデザインの支援により、従業員の能力やスキルの向上が期待できます。従業員のキャリアデザインを後押しすることで、従業員が新しい可能性を求め、会社から離れていくことを恐れる声も少なくありません。

確かに、キャリアデザインの支援は、従業員に新たな選択肢を与えるものです。しかし、その可能性は必ずしも外に向くものではありません。むしろ、会社への愛着や、現在の仕事への使命感を強めるケースも多く見られます。会社からのサポートに対し「ここまでやってくれる会社のためにがんばろう」という気持ちが、芽生えることもあるのです。

支援を受けた後に会社から離れたとしても、会社に対して好印象を持っていれば、転職先の企業とのコネクションが生まれる可能性もあります。長い目でみれば、キャリアデザイン支援の結果として会社にとっての大きなメリットが生まれることもあるのです。

社員のキャリアデザインを支援する例

次に、従業員のエンゲージメントを高め、優秀な人材の確保に繋がるキャリアデザイン支援の方法を紹介します。

社内キャリア相談

まず、メンター(先輩社員や上司)によるコーチングやコンサルティングなど、社内にキャリアに関する相談窓口を設ける方法があります。普段の仕事ぶりや長所・短所を理解している身近な上司や先輩なら、現実的で適切な相談相手になることができます。

また、外部講師を招いた研修やカウンセリングを実施することもできます。専門家によるサポートにより、その時点の会社内にない選択肢を提示することで、社員本人が気づかなかった可能性を見出すきっかけになることでしょう。

人事制度のフレキシビリティ

異動や転属などの人事制度にフレキシビリティを持たせるのも、キャリアデザイン支援に直結する施策のひとつです。社員の要望に柔軟に対応することができれば、社員のキャリアデザインを強力にバックアップすることができるでしょう。

ただ社員の異動をしやすくするだけでなく、異動した先での教育制度や異動した人材の穴埋めへの対応など、企業側が行わなければならない準備は少なくありません。しっかりとした制度として運用できるよう、綿密な計画を立てて導入を進める必要があります。

『いい人材が集まる、性格のいい会社』

人材を集めるための人事戦略を語る『いい人材が集まる、性格のいい会社』では、雇用形態の柔軟性が採用を促進する一つの手法であると捉えています。社会情勢の変化によって、かつてのような正社員中心の事業運営体制は成り立たなくなってきています。いい人材を集めたければ、「性格のいい会社」になる必要があるのかもしれません。

自律的なキャリア形成のための教育

ビジネススキルや業界の最新情報を身につけるための教育制度は、キャリアデザイン支援として非常に有効です。目まぐるしく変化するビジネス環境へ対応できる人材を育てることは、会社にとっても大きなメリットがあります。

社員が描くキャリアデザインの幅は、持っているスキルや経験に左右されます。より明確なキャリアデザインを描くためにも、教育によるサポートの重要性は非常に高いといえるでしょう。

flier法人版は社員の自律的な学習を支援

最後に当社フライヤーが提供するサービス「flier法人版」を活用したキャリアデザイン支援について紹介します。

flier法人版は、2,700冊を超えるビジネス書籍の要約を自由に閲覧できるサービスです。ビジネス書籍の数百ページ分を、わずか10分で読める文章量に要約。短い時間で効率よく学べる教材としてご活用いただけます。

キャリアデザインに直結する最新ビジネス情報や経営者の思考などを、スキマ時間で効率よく学習できます。

キャリアデザインに力を入れられている多くの企業flier法人版を導入いただき、「スキマ時間を効率よく学習に使えるようになった」というお喜びの声をいただいています。ご利用の方の中には、月に150冊以上を読破されている方もいるとのこと。電車や雑誌の広告などで気になった本のタイトルをすぐに検索し、即座にインプットを始められるお手軽さが支持され、社内で利用者が増加し続けているという声もあります。

要約の内容をきっかけに、具体的なキャリアデザインのコンサルティングができたという声もあるflier法人版。社員のキャリアデザイン支援にご興味がある企業様は、ぜひflier法人版のご利用をご検討ください。

まとめ

不確実性が高いVUCAの時代と呼ばれる現代において、自ら進む先を決めるキャリアデザインが重視されています。キャリアデザインは個人の生き方に影響するだけでなく、企業の競争力向上にも大きな影響を与えます。企業が行うキャリアデザイン支援は、優秀な人材の育成や確保に直結する施策のひとつとして、今後さらなる注目を集めていくでしょう。長期的な人材育成を目指すなら、キャリアデザインを通じた従業員の育成に力を注ぎ、さらに企業の競争力を向上させましょう。


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