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10分でわかる「部下育成の成功法」なぜ今、若手の育成が難しいのか

企業が業績を向上させ、組織として成功を収めるには、現場で働くメンバーの成長が欠かせません。特に、若手社員の育成は、企業の未来をつくり、次世代のリーダーを生み出すうえで重要となります。リーダーにはメンバーを育成する役割が期待されていますが、近年では部下や後輩の育成の難易度が上がり、企業にとってもリーダーにとっても悩みの種となっています。

maroke/gettyimages


上の世代とは異なる価値観を持っている若手世代には、従来「当たり前」だとされてきた常識が通用しなくなっています。一つの会社で長期的なキャリアを形成するより、自分のスキルや興味に応じて転職を選ぶ若手も増加し、特定の会社やポジションを前提とした継続的な育成は現実的ではなくなりました。そのうえ、働き方までもが多様化し、統一的な育成プログラムを実施することも難しくなっています。


こうしたなかで、部下を効果的に育成するにはどうしたらよいのでしょうか。この記事では、現代の部下育成における課題について触れながら、効果的な育成方法について具体的なアプローチを提案します。


目次[非表示]

  1. 1.なぜ部下を育成するのが難しくなってきているのか
    1. 1.1.職場環境の急速な変化
    2. 1.2.若手社員の価値観や働き方の変化 
    3. 1.3.若手社員の求める成長実感
  2. 2.どうしたら部下を育成できるのか
    1. 2.1.効果的なフィードバックをおくる
    2. 2.2.自己成長を促す環境の整備
    3. 2.3.キャリアパスの明示
  3. 3.まとめ


なぜ部下を育成するのが難しくなってきているのか

職場環境の急速な変化

現代の職場は、かつてないほどの変化を見せています。コロナ禍をきっかけに多くの企業でリモートワークが導入され、フレックスタイムなどの柔軟な働き方を選択肢に入れる企業が増えてきました。働き方改革の影響で長時間労働は是正され、労働時間は減少傾向にあります。それに加えて、有給休暇の取得率は増加するなど、職場の働きやすさは改善されているように感じられます。


こうした働く環境の変化は社員の満足感につながる一方で、社員育成の新たな課題にもつながっています。急速な職場環境の変化に、社員育成の整備が追いついておらず、若手社員は職場で成長実感を持ちづらくなっているのが実情です。


若手社員の価値観や働き方の変化 

maruco/gettyimages


職場環境の変化に加えて、若手社員のなかには上の世代とは異なる価値観を持つ人も増えています。かつては「会社のために長時間働く」ことを美徳だとも語られてきましたが、若手のなかにはそうした価値観に反発し、ワークライフバランスを重視する人も増えてきています。世代で一概に区切ることはできませんが、上司と部下が異なる価値観を持っている場合、上司が部下のやる気を引き出そうとして言ったことが、かえって部下のやる気を削いでしまうこともあります。


現代のリーダーは多様な価値観を持つ人と効果的にコミュニケーションを取ることが期待されており、その役割を担う難易度は上がっているといえます。


若手社員の求める成長実感

近年のトレンドとして、特に不満を抱えているようには見えなかった若手社員が、突然退職を宣言し、周囲を驚かせるという現象が増えています。若手のこうした選択の背景には「成長実感」があるといわれています。

LaylaBird/gettyimages


変化の激しい現代では、終身雇用は過去のものとなり、リタイアまでに複数回転職することが当たり前になりました。こうした変化に対応しようとする若手世代は、「職場環境がよく働きやすい」というだけでは、その会社で働き続けようとは考えなくなりました。優秀な人ほど、「このままこの会社で働き続けていて成長できるのか」をシビアに考えるようになり、スキルアップにつながらないと考えれば転職を視野に入れるようになります。自社で働き続けることを選んでもらうためには、常に成長機会を用意し、若手に成長実感を持ってもらえる環境を整える必要があります。


どうしたら部下を育成できるのか

効果的なフィードバックをおくる

部下を育成するために、上司や先輩がまず磨きたいのは、フィードバックをする能力です。部下の成長には、適切なフィードバックが欠かせません。


効果的なフィードバックをおくるには、内容は具体的かつ建設的に、伝えるタイミングはタイムリーに、が鉄則です。褒めるのであれば何が良かったのかを具体的に褒める、注意をするならば何を直すべきなのかを具体的に伝えるようにすると、相手も自分の成果が適切に評価されていると感じることができます。反対に、具体性に欠けるフィードバックは、「何を求められているのかわからない」というストレスを相手に与えることになります。また、フィードバックを伝えるのであれば、記憶が新しい、話題にすべき出来事が起きた直後に行うのが最も効果的です。


フィードバックは定期的に行い、部下が成長実感を持てるように後押ししていきましょう。


自己成長を促す環境の整備

上司からのフィードバックを通じて学ぶだけではなく、部下自身が自ら学び、成長を実感できる環境を整えることも重要です。社内の制度として自己啓発のためのリソースや時間を用意することで、社員は自分のペースで成長を目指すことができます。社内研修や、外部のセミナーへの参加を推奨したり、学習ツールを提供したりすることも効果的です。


キャリアパスの明示

Jacob Wackerhausen/gettyimages


上司や人事担当者が若手の育成を考え、社内で今後のキャリアパスを用意しようとしていたとしても、それを若手に伝えなければ、若手は自分が会社のなかで成長していくイメージを持つことができません。上司が部下に対して、現在任せている仕事の意義を説明し、将来のキャリアにどうつながっているかを示すことは、部下のモチベーションを高めるうえで重要なことです。部下自身の能力や興味に応じた目標を設定し、社内のキャリアの方向性や成長機会についても具体的に説明する機会を持つようにしましょう。


まとめ

この記事では、現代の部下育成における課題と、効果的な育成方法について解説しました。若手社員の価値観や働き方の変化に対応するためには、若手が成長実感を持つことのできる環境を整えることが重要です。


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